この記事で伝えたいこと
「なんで自分を責めるのか?それはきっと自分を今より良くしたいから。自分を守ろうとするから」
どうして自分を責めるのか?
私は特にそうなのですが、ミスした時、失敗した時、言ってはいけないことを言ってしまった時に、自分のことを責めることはないでしょうか?
「何でこれができなかったんだ」
「やってしまった」
「周りにとても迷惑をかけてしまった」
「どうしてあんなことを言ってしまったんだ」
「これだから、自分はダメなんだ」
こんな風に。
これらの言葉っていうのは、自分で考えようと意識して行うわけではないですよね。
むしろどちらかというと考えたくないことです。
そんな風に自分のことを責めたくない、考えたくないのに、思いは次から次へと浮かんでくる。
そうして、辛い気持ちになっていく。
こんな風に、自分を責めると辛い気持ちになることは分かってるのに、責めるのは止められない。
これって、どうしてなんでしょうか。
自分の得にもならないことを、どうして毎回のようにしてしまうのでしょうか。
実は、自分の役に立とうとしている
つまり内的な批判の声は、人間を傷つける可能性のある危険から常に遠ざけようとするのです。
もちろんそれが全く役に立たないときもあります。
全く逆効果なときもありますが、多くの場合は私たちを守ろうとして行っているのです。
「マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック」 クリスティン・ネフ、クリストファー・ガーマー著、富田拓郎 監訳ほか、星和書店、p84-85より
セルフコンパッションの考え方によれば。
私たちが自分を批判したり、責めたりする本当の理由は、自分をより危険のある状態になることを防ぐため、とされています。
ミスしたり、失敗したりすると、結果としては良くないことが生じます。
周りに迷惑をかけたり、それによって状況が悪化したりして、自分の今いる状況が脅かされる可能性が出てきます。
それを避けるために、自分を責めるわけです。
これはやってはいけないことだったと自分に分からせるために。今後はそんなことを繰り返さないために。
そういったメッセージを、私たちは自分で自分に送っているということになります。
そうはいっても、厳しすぎない?
自分を守るためのメッセージとして、自分を責める。
それは分かった。分かったんですけど。
そうはいっても、そのメッセージ厳しすぎません?
失敗するたびに「自分はダメなやつだ」「そんなこともできないのか」などと考えていると、ただただ辛い。
というか、自分を守るためだとしても、言葉がキツくてむしろ辛いししんどすぎる!
つまり、メッセージがうまく伝わっていないんですよね。
言葉の厳しさばかり伝わってくるけど、自分を責めることで自分が自分に何を伝えたいかが伝わらない。
だからこそ、辛い気持ちになることだけが残ってしまう。
機能不全状態、とでもいうのでしょうか。
だからこそ、セルフコンパッション
自己批判や自分を責めるメッセージは、そのまま受け取ると辛い。
だからこそ、セルフコンパッションの技法?を使って、その辛さを和らげることが大事になるんだと思います。
セルフコンパッションは3つの要素(マインドフルネス、共通の人間性、自分への優しさ)で構成されているわけですが、それらを使って、自分に思いやりを向ける。
辛い感情を受け止めたり、その苦しみが自分だけではないことに気づいたり、自分に優しい言葉を向けたり。
そういったことをしながら、まずは気持ちを和らげる。
その上でできるのなら自分を責める言葉がどういったメッセージを送っているのかを考えれば良いと思うし、ちょっとしんどいなら辛い気持ちを和らげるところで止めてもいいと思います。
大切なのは、自分を責めたままでいないことだと思います。
以上、セルフコンパッションの考え方を通して「自分を責めるとはどういうことか」について書いてみました。
この考え方については、「マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック」という本に詳しく書かれています。
具体的にセルフコンパッションってどうやるの?ということについても書かれているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
また機会があれば、この本の考え方を私なりの解釈で説明してみたいと思います。
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