一つのところに留まること、そうじゃないこと

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心理職の常勤、非常勤

心理職は常勤だけでなく、非常勤の仕事がとても多い。

クリニックでも非常勤で週に何回かの勤務だったり、スクールカウンセラーなんかも非常勤のところがほとんど。

他にも大学の相談室カウンセラーなんかも非常勤。

対して常勤で働くとなると、勤務先は限られてくる。

真っ先に挙げられるのは、病院の心理職じゃないだろうか。

心理職が正社員・常勤で働くとなると、大体少し大きめの病院やクリニックなどが思いつく。

私もそのタイプ。10年以上心理職として働いているが、病院の常勤心理職としてずっと働いている。

常勤の心理職のメリットは、何と言っても収入が安定していることである。

心理職の給料はハッキリ言って良いとは言えないけれど、それでも毎月安定していてかつボーナスも支給される。

一般的な就職となると当たり前のことなのかもしれないが、心理職でこの待遇はかなりありがたい。

私が常勤の、かつ医療職を選んだのもそれが一番の理由である。

一方の非常勤のメリットは、いろいろな職場を経験できるということだろうか。

もちろんその人の働き方によるけれど、一つの職場だけで生活を賄うことは難しいので、ほとんどの非常勤心理職はいくつかの職場を掛け持ちすることになる。

今日はクリニック、明日はスクールカウンセラー、明後日はまた別のクリニック…といった風に。

このようにいくつかの職場で働くことで、様々な心理職としての経験を得ることができる。

私はずっと医療職のみなので、スクールカウンセラーが対応している高校生の問題や悩み事をそれほどカウンセリングとして経験していない。

もちろん高校生のカウンセリングや心理テストをすることがあるが、それはあくまで「病院の中での心理職としての仕事」である。

高校生は当たり前だが毎日高校に通い、そこでクラスや部活の友人、担任やその他の教員と接している。

そして学校には学校の風土や文化(?)のようなものがあるわけで、それは病院内でカウンセリングするだけでは感じ取ることは難しい。

実際に学校の中に入って先生や学生と接する方が、それを理解しやすいのは当たり前なことである。

そしてそういった環境的な理解は、最終的にクライエントの理解につながると思っている。

だからこそ、いろんな職場でいろんな形式で心理職として働くことは、自分の引き出しを増やすことになるんじゃないかと思う。

若い人の考え方

以上、常勤・非常勤の働き方について書いてみたが、言ってしまえばこれは心理職ならある程度誰でもわかるような話だと思う。

でも、最近若い心理職の人と接する機会があり、そこで興味深い話を聞いた。

その人は主にスクールカウンセラーやら医療職やらを非常勤で回している人だったのだが、非常勤で働く理由について聞くとこう話してくれた。

「自分は1つのところに留まると、周りと自分を比べてしまいそう。毎日職場を変えて働くほうが気軽に働けて、自分には向いている」

なるほどな、と思った。

今どきの考え方だと思う。

一つのところに留まると、人間関係が作られていく。

それにはメリットもあるけれど、相性の良い人ならいいがそうでない人と常に働き続けると人間関係でのストレスが生じる。

また周りに心理職が多いと、自然と自分の力量と周りを比べてしまうこともある。

そんな中で毎日週5〜6日働くとストレスとしても大きくなるだろうが、それが週に1〜2日程度ならばどうだろうか。

だいぶ緩和されるような気がする。

色んなところで毎日違う人と働くことは大変さもあるが、常に同じところで同じ人と働くといった閉塞感から開放されるというメリットもあるのかな、と思った。

経済的な難しさはあるだろうが、正直働き方としては羨ましいと思ってしまった。

以上、ただ感じたことをそのまま書いた雑記でした。

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