この記事で伝えたいこと
「辛いときや苦しいときに、あなたを助けてくれる“モノ“は何でしょうか」
「Artiste」というマンガより
「あんたは今 自分の心を豊かにしようとしている」
「人が生きていく上で最も重要なことのひとつ
つらくても苦しくてもそれでもなんとか
生きていかないといけない…
人生を助けてくれるものだよ」
さもえど太郎 「Artiste」、新潮社 第2巻 P34−35
「Artiste」は、さもえど太郎さんによるフランスを舞台とした料理人のお話です。
とても優れた嗅覚や味覚を持つ主人公と、一緒に働く同僚や部下、そしてアパートの隣人などとの関わりを描いた作品です。
料理の話ももちろん出てきますが、主な話は周りの人々との関わり…でしょうか。どのキャラクターも魅力的で、それぞれのエピソードがとても面白いです。オススメ。
というわけで上記はそちらの漫画のセリフです。
私たちは生きている中で、辛いことや苦しいことを経験します。
もう少し日常的な言葉を使えば、「ストレス」のある状況や出来事といえるかもしれません。
ストレスは大なり小なり誰でも日々経験しているものですが、それが強くかかりすぎたり、小さなものでも溜まりすぎていくと、体調や心の調子を崩すことがあります。
なので、そうなる前にどうにかそのストレスを和らげることが大切になっていきます。
「心を豊かにする」という“コーピング“
そして、ストレスに対処していくことを心理学において「コーピング」といいます。
自分の苦しさや辛さが和らぐものであれば、それはどのようなもの、どのような方法でもコーピングに含まれます。
わかりやすいところでいえば私たちが普段行う趣味や気晴らしも、コーピングの中の1つであるといえます。
そして、このArtisteで描かれている「心を豊かにする」ということも、コーピングの方法ではないかと思います。
これから仕事が忙しくなりそうな主人公は、ほとんど何も置いてない自分の部屋を「ちゃんとした部屋(同P32より)」にするために、何かモノを置こうとします。
それは心を豊かにしようとすること。
すなわち自分が辛くなったり、苦しくなったりしたときに、少しでもそれらを和らげてくれるものを、身近に置いておくということが描かれています。
これってとても大切なことで。
仕事でも学校でも、時には辛い思いや嫌な思いをすることはあります。
そんな日に家から帰ってきて、自分の部屋に入ったときに、ほんの少しでも自分の気持ちが楽になるものがあったらどうでしょうか。
それはもしかしたら好きな絵かもしれないし、お気に入りの本かもしれません。
あるいはちょっと高級なお茶っ葉やコーヒー豆かもしれないし、癒してくれそうな音楽のプレイリストかもしれません。
部屋を少し片付ける、ということもまた良いかもしれません。
なんでも構わないのですが、そういったものがすぐに手に届くように、目に入るところに置いておくことは、「コーピング」につながりやすいかと思います。
そしてそれはきっと、「心を豊かにする」ということに繋がるのだと思います。
あなたなりの豊かさを作る
以上、「Artiste」という漫画を通してコーピングについて書いてみました。
ぜひ「心を豊か」にできる部屋を考えてみてはいかがでしょうか。
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