落ち込まない・傷つかない方法を探している人に伝えたいこと

セルフコンパッション

落ち込まない、傷つかない方法なんてない

「落ち込まないような方法を知りたい」

「いちいち失敗して凹んだり、辛い思いをしないようになりたい」

そんな人は結構多いかと思います。

かくいう私もそうで、仕事をしているときもプライベートで過ごしている時も、ちょっとしたことで傷ついたり、動揺してしまう自分が本当に嫌でした。

だからでしょうか。

周りの人と自分を比べて、「ああ、私だけがこんなことで落ち込んでいるんだ」「私はダメだなぁ」と考えることも多くなり、余計に落ち込むことも多い気がします。

ただ最近、「私のこの打たれ弱い性格はきっとずっと変わらないんだ」と思いつつ、「それはそれで別に良いんじゃないか」と思うようになりました。

その辺について書いてみようと思います。

傷ついても大丈夫、という考え方

心理職を辞めた後、私は別の仕事に就きましたが、その頃に自分の興味のある心理学の研修会に参加するようになりました。

それは心理学をこのまま手放してしまうことへの不安もありましたが、もう一つ、「心理学の知識やスキルを使って、もう少し楽に生きられるようにしてみたい」という思いがありました。

あくまで自分のケアのために。

そう思って思いつく限りの研修会に出ることにしました。

ちょうどオンライン研修が増え始めた時期だったこともあり、これまで出たくても出られなかった研修にも参加できるようになりました。

アサーショントレーニングだったり、アンガーマネジメントの研修なんかにも参加しました。

色々と勉強になったり、興味深いものも多かったのですが。

その中で学んだものの中に、マインドフルネスとセルフコンパッションがありました。

辛い感情や思考を「そのままにしておく」という斬新さ

最初に学んだのはマインドフルネスでしたが、マインドフルネスの考え方は私にとってかなり新鮮でした。

というのも、マインドフルネスは突き詰めて考えないということ(間違っていたらごめんなさい)。

これまで私はうまくいかなかったことや、失敗したことなどについてはそれを考え続ける癖がありました。

あの時こうすれば良かったとか、これはうまくいったとも考えられるとか。

あんなことはしなければよかったとか、原因は何だったのかとか。

そういったことをぐるぐると考え続けてしまうことが多かった。

もちろんそれも必要な時がありますが、それによって自分が苦しめられることの方が多かった。

ですが、マインドフルネスではそういったことは一切しない。

自分の考えを深めていったり、自分の気持ちがどういうところからきているのか、など。

そういったことは一切考えず、仮に浮かんできてもそのままにしておく。

もちろん、そこにくっついてきた辛い気持ちなんかもそのままにしておく。

そうすると、次第に消えていくんですね。

思考は考え続けるとどんどん続いていくのですが、そのままにしておくと次第に消えていく。

これは、自分にとって大きな体験だったと思います。

辛いことを考えたくなくて何とかできないかをずっと悩んできたのに、解決策は「放っておく」だったとは。

なので、マインドフルネス瞑想を知ってからは、辛いことがあった時にはなるべく暝想するようにしています。

辛くなっても、そのままにしておけばいずれ消えていくということが分かったので。

そしてもう一つ。セルフコンパッションですね。

セルフコンパッションはマインドフルネスを学ぶ中で見つけたものですが、こちらは受け入れるまでに結構時間がかかった気がします。

というか今でもどれだけ理解できているか分からない。

ただ、いろんな本やら勉強会に参加する中で、とてもしっくりときた話がありました。

「苦しんでいるときにセルフ・コンパッションを与えるのは、気分をよくするためではなく、気分が悪いからです」

「つまり、痛みを消し去るためにセルフ・コンパッションを使うのではありません」

「マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック」 クリスティン・ネフ他、星和書店 P57より

私はそれまで、苦しまないで済むような、落ち込まないで済むような方法はないかと考えていたのですが、そうではなく。

苦しみやら痛みやらは必ず起こるもので、そういうものがあることをちゃんと認めた上で、自分をどう癒していくか。

それがセルフコンパッションの考え方のようでした。

マインドフルネスでも共通しているのは、辛い考えやら感情やらが起こっても、それを受け入れるということなんだと思います。

いや、言葉にすれば簡単そうに見えますが、実際は結構キツイです。

でも、瞑想すればそれらはいずれ小さくなっていくことは体験できているし、その後自分をどうケアするかということはセルフコンパッションを通して行うことができる。

それが分かると、「苦しんだり落ち込んだりしても、大丈夫なんじゃないか」と少しは思えるようになりました。

結論:落ち込まないのは難しいけど、落ち込んでも大丈夫

色々書いてきましたが、自分の考え方やら受け取り方を変えることはとても難しいことだと思います。

だからこそ、考え方そのものを扱うのではなく、まずはそれらを受け入れて、そのあとでどうするかを考える方がやりやすいのかなと思います。

私の場合はマインドフルネスとセルフコンパッションでしたが、他にももっとたくさんのケアの方法があると思います。

それらを色々身につけて、自分でケアできるようになる(セルフケア)と少し生きやすくなるのかなと。

そんなことを思いました。

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