誰かに話を聞いてもらう前にできること 〜マンガで考えるコンパッション〜

セルフコンパッション

この記事で伝えたいこと

「誰かに話を聞いてもらう時、実は相手に言って欲しい言葉があることってありません?」

辛い時には優しくされたい

私は自分が辛い気持ちの時、家族や友人に話を聞いてもらうことがあります。

そういう時は自分の中で何を伝えたいのか、辛いといってもそれが具体的にどういう気持ちなのかが明確でないことが多々あって。

ただはっきりしているのは、「聞いてほしい」という気持ちだけだったりします。

そんな時、相談した相手はきちんと時間を取って話を聞き、その上で思ったことや、役立つような助言をしてくれたりします。

でも、時々その助言を聞きながら「そうじゃない」「納得がいかない」という、どうにも消化不良というか、モヤモヤした気持ちが残ることがあります。

それだけならまだいいのですが、時には相手の発言に不満を感じて逆にイライラしてしまうことなんかもあるかもしれません。

ここでどういうことが起こっているのかについて、カウンセラーとして吟味することもできるのでしょうが…今回伝えたいのはそういうことではなく。

このように話を聞いてもらってもすっきりしない、あるいは不満を感じてしまうといったことは、私以外の人でもあるのではないでしょうか。

「喰う寝るふたり 住むふたり 続」というマンガ

こちらの漫画は日暮キノコさんによる夫婦の日常を描いたマンガです。

※以下若干ネタバレです。

こちらは前作「喰う寝るふたり 住むふたり」の続編で、前作はこのカップルが長い同棲生活を経て結婚するまでの過程を描き。

続編では結婚してからの2人が仕事や家庭のことに時に悩まされながらも、2人で支え合いつつも自分なりの答えを出していく日常が描かれています。

この本の面白いところは一つの出来事を夫視点、妻視点の二部構成で描いているところですね。

同じ出来事なのに相手の受け取り方が違ったりして、その違いを楽しめるところが好きですね。

今回取り上げるセリフは、その続編の2巻で妻が夫に話を聞いてもらっている場面のものです。

「“ちょっと聞いてほしい“は建前で 絶対的な味方であるのんちゃんに

 他人には見せられない器のちっちゃな自分を晒すかわりに

 本当は“同意がほしい“のだと」

日暮キノコ「喰う寝るふたり 住むふたり 続」第2巻、コアコミックス P51より

このやり取りをみた時、私も話を聞いてもらう前から既に「相手に言って欲しい言葉」があったなぁということに気づきました。

もっと言えば、自分の気持ちに同意してほしいという思いが強いような気もしました。

その内容はその時々ですが、例えば「これって私悪くないよね!?そうだよね!?」という思いだとか、「こんな風になるのって、仕方ないよね?俺のせいじゃないよな?」だとか。

そう言って欲しい、そんな思いに同意してほしい。

自分の中で明確に意識できていなくても、そんな気持ちがどこかに曖昧に持ちながら、話を聞いてもらうこともあるんだと思います。

同意を求めるのは悪いことではないけれど

私自身は、辛い気持ちになった時に相手に優しくしてほしい、自分を否定しないような優しい言葉をかけてほしいという思いを持つことは、悪いことではないと思います。

しかし話を聞いてくれたからといって、相手が自分の気持ちを全て理解できるわけではありません。

仮に理解できたとしても、それに対してどのような言葉かけをするかは、相手が決めることです。

時には自分が求めていた言葉や意見と異なるものを話してくれることもあるでしょうし、もしかしたらそちらの方が多いかと思います。

ただ、それが自分が求めていたものではなかった時に不満を感じたり、「分かってもらえない」と落ち込んでしまうことがあっても、それは仕方のないことなのだと思います。

「自分はどういう気持ちで、何を求めているのか」に気づく

こんな時に大事なのは、まず自分がどういう気持ちでいるのかということをしっかりと受け止めることだと思います。

そしてその上で、今の自分にはどういうことが必要なのかについても気付けることが大事なんだと思います。

優しくして欲しいのであれば、誰かに頼ることも方法の一つだけど、それ以外の方法もあるかと思います。

自分に自分で優しくするためには、どういった方法があるか。

セルフコンパッションのエクササイズでやるように、自分で自分に優しい言葉をかけてみたり。

温かい飲み物を用意して、ゆっくりと飲んでみたり。

自分で自分の身体を優しく触れてみる(「スージングタッチ」といいますが、これもどこかで紹介したいと思います)をしてみるのも良いかと思います。

必要なことに気づいて、それを実践してみる。

そういうやり方もあるかと思います。

自分が求めていることを、自分で気づけること

以上、話を聞いてもらうときに自分が求めているものがあるということについて書いてみました。

自分で気づけると、どうするかについてもいろいろ考えられるかと思います。

参考になればと思います。

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